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Background
背景
当時の日本ではCBD市場が立ち上がり始めたばかりで、「Chill」というライフスタイルやセルフケアへの関心が少しずつ広がり始めていました。
クライアントは会社員としてのキャリアを経て独立し、CBDをより身近な存在として広めていきたいという想いからブランド「GIRA BOND.」をスタート。新しい市場の中で、CBDというプロダクトだけではなく、その先にある体験価値をどう伝えるかがプロジェクトの出発点となりました。
Concept
コンセプト
ブランドの核として据えたのは、「穏やかな時間を通して、心身を整える」という価値観。
忙しない日常の中で、少しだけ肩の力を抜くこと。
自分自身と向き合う余白を持つこと。
心地よいリズムを取り戻すこと。
GIRA BOND.では、そうした“時間”そのものをブランドが提供する価値として捉えました。
グラフィックにおいても、波のように揺らぐ曲線を用いながら、張り詰めた状態からゆるやかに解放されていく感覚や、心地よく整った、凪のような状態を抽象的に表現しています。
Design
デザイン
ブランド全体を通して、静けさや心地よさを感じられるビジュアルトーンを提案。顧客接点となるパッケージデザインでは過度な装飾を避け、余白を活かしたシンプルな構成を採用。抽象的な曲線グラフィックをブランドの象徴として展開することで、GIRA BOND.が提案する穏やかな時間の価値を視覚的に表現しています。
制作したデザインは、CBDグミやCBDオイルをはじめとする複数のプロダクトへ展開。タイポグラフィとコマ割りのイラストレーションを軸としたビジュアルルールを構築することで、ラインアップが増えても一貫したブランド体験を維持できる設計としました。
プロダクトを販売するだけではなく、日々の暮らしの中にChillな時間を届けること。その体験価値を可視化し、ブランドとして実装することを目指したプロジェクトです。
Credit
Client:GIRA BOND.
Director&Design:Yurika Omoto(COYOTE)
Background
背景
兵庫県宝塚市で創業60年を超える老舗喫茶「YURI COFFEE(百合珈琲)」のリブランディングプロジェクト。
地域で長く愛されてきた喫茶店でありながら、若い世代の来店が増えるなど、客層や利用シーンに少しずつ変化が生まれていました。そうした変化を受け、2019年にブランドの見え方を見直し、これからの百合珈琲としての佇まいを整えるためのリニューアルを行いました。
本プロジェクトでは、既存の「ゆり」をモチーフにしたロゴから一歩踏み込み、百合珈琲ならではの本質的な体験価値である「『土鍋』でコーヒーを淹れる」という個性的な手法に着目。長く地域に親しまれてきた喫茶店の魅力を、現代的なブランドアイデンティティとして再構築しました。
Concept
コンセプト
ブランドの核に据えたのは、百合珈琲ならではの「土鍋コーヒー」という体験です。
一般的な抽出器具ではなく、土鍋を用いてじっくりとコーヒーを淹れる。その少し変わった手法には、百合珈琲らしい温かさや手間、時間の豊かさが宿っています。
リブランディングでは、その独自性を単なる“特徴”として見せるのではなく、ブランドを“象徴”するアイデンティティとして表現することを提案しました。
Design
デザイン
ロゴマークは、土鍋を上から見たときのコロンッとした形状から着想しました。土鍋の丸みや持ち手の形を抽象化することで、コーヒー器具でありながら記号として印象に残るシンボルを設計。百合珈琲の独自性である「土鍋で淹れるコーヒー」を、直接的すぎないかたちでブランドの中心へ据えています。
ロゴタイプでは、「O」の部分にほんのわずかなシズル感を加え、抽出されたコーヒーがたまるような表情を演出。土鍋による、浸漬式コーヒーがじっくりと抽出されていくさまを、タイポグラフィの中にさりげなく表現しています。
ブランドカラーは、純白と黒を基調に設計。百合という花が持つイメージを引き継ぎながら、老舗喫茶としての落ち着きと、現代的な印象の両立を目指しました。
このアイデンティティをもとに、豆袋、ショップカード、パッケージをはじめとした、さまざまなツールへ展開。地域の人々に長く愛されてきた土鍋コーヒーを、これからの世代にも届くブランド体験として再編集しました。
Credit
Client:YURI COFFEE
Art Direction:Junki Takizawa(COYOTE)
Design:Yurika Omoto(COYOTE)
Coordinate:Yoshihiro Yamashita(DOCKET STORE)
Background
背景
兵庫県・宝塚市内のコーヒー事業者たちによって結成された団体「宝塚珈琲協会」のマイクロブランディングプロジェクト。
宝塚珈琲協会は、コーヒーイベントやコラボ商品の販売、淹れ方の動画公開などを通して、コーヒーをきっかけに宝塚の街を盛り上げることを目的に立ち上がった団体です。
もともと参加事業者の個別店舗のブランド支援を行っていたことから、協会立ち上げ時に相談を受け、ブランドの最小限の設計を担当しました。一方で、本活動は手弁当で始まったものであり、極めて限られた予算の中で、どこまでブランドとしての見え方を整えられるかが大きな課題でした。
Solution
ソリューション
目指したのは、運営側が自走しながら使い続けられる、最小限のブランドシステムをつくること。
地域の有志による活動では、現実問題として継続的に外部デザイナーへ依頼し続けることが難しい場合があります。そのため、初期段階で多くの制作物をつくり込むのではなく、運営側が自由に拡張・展開できる仕組みを持たせることを重視しました。
限られたアセットでもブランドイメージが不安定にならず、イベント告知や商品展開、SNS発信などへ展開しやすいこと。小さく始まった活動が、無理なく続いていくための環境のデザインを目指しました。
Design
デザイン
ブランドロゴは、コーヒーのメタファーとして、抽出液が広がるような水模様を基本エレメントに設計しました。
立ち上げ時に参加していた事業者数分のしずくを用い、それらが同心円状に集まるシンボルを構成。複数の事業者が集まり、協議しながら活動していく様子や、コーヒーを通じて地域が活気づき、花開いていくような情景を、珈琲液のイメージと重ね合わせています。
また、限られた予算と運営体制の中でもブランドイメージを保てるよう、ロゴから派生したモノグラムを中心的なブランドアセットとして設計しました。
多くのグラフィックルールや複雑な展開パターンを用意するのではなく、モノグラムというシンプルな要素に絞ることで、運営側が自分たちでツールを制作する際にもブランドの世界観を保ちやすい状態を目指しています。
モノグラム展開は、表現が単調になりやすいという側面もありますが、その一方で、デザイナーが不在の状況でも見え方が崩れにくく、ブランドとしての統一感を担保しやすいという利点があります。
限られた予算と運営体制の中で、品質を保ちながら自走できる環境を整えること。宝塚珈琲協会の活動が継続的に広がっていくための、実用的で小さなブランドシステムを設計しました。
Credit
Client:TAKARAZUKA ROASTERS
Art Direction & Design:Junki Takizawa(COYOTE)
Background
背景
ブランド開発を手がける301社からの依頼によりスタートした、バー「新井建具店」のブランディングプロジェクト。オーナーの新井氏は、サントリーでバーテンダーとして経験を積んだ後に独立。店舗づくりにあたり着目したのは、自身のルーツでもある実家の建具店でした。
すでに店じまいをしていた建具店に残されていた建具や木材を店舗内装へ活用し、その歴史や記憶を新しい形で受け継ぐことを計画。オーナーの名前と家業を重ね合わせ、「新井建具店」というブランドが誕生しました。
Concept
コンセプト
ブランドの核となったのは、「建具」。建具店として受け継がれてきた記憶と、月島という土地の空気、そして高まりつつあったインバウンド需要を一つのブランドへと整理していきました。
目指したのは、日本らしさを感じさせながらも、海外のゲストにも直感的に伝わる明瞭なブランドアイデンティティ。単なる和風の演出ではなく、建具という文化的な背景をブランドの個性として昇華することで、一般的なオーセンティックバーとは異なる存在感の醸成を目指しました。
Design
デザイン
ロゴマークでは、日本の家紋を想起させるシンボリックな造形をベースに設計しました。海外からの来訪者にも視覚的に認識しやすいシンプルな構成としながら、日本文化の持つ静けさや品格を感じられるデザインを目指しています。
ロゴタイプには、筆文字を思わせるストロークを取り入れ、建具職人の手仕事や日本の伝統的な美意識を表現。シンボルマークと組み合わせることで、歴史を受け継ぎながらも現代のバーとして成立するブランドアイデンティティを構築しました。
建具という家業の記憶を、単なるコンセプトに留めることなく、空間やロゴ、ブランド全体へと展開することで、この場所にしかない物語を持つバーブランドを目指しています。
Credit
Client:Bar Arai Tateguten
Project Direction:Shogo Otani(301 INC.)
Art Direction:Yu Miyazaki(MY HEAD LLC.)
Design:Yurika Omoto(COYOTE)
Background
背景
日本の伝統工芸や日本文化にまつわるプロダクトを扱うブランド「g KEYAKIZAKA」のVI・ブランドガイドライン整備プロジェクト。
既存のロゴは存在していたものの、ロゴ以外のブランド運用ルールが十分に整備されておらず、フォント、カラー、アイソレーション、写真表現など、ブランドとして統一した印象を保つための基準が不足していました。
そこで本プロジェクトでは、VI・ブランドガイドラインを中心に、ブランドの見え方を整理。あわせてDM、パンフレット、新年ビジュアル、SNS用ビジュアルなどのタッチポイントへ展開し、ブランド全体として一貫したコミュニケーションを行える基本的な整備を実施しました。
Concept
コンセプト
目指したのは、g KEYAKIZAKAが扱う日本の工芸や文化の魅力を、統一されたブランド体験として伝えること。単にロゴの使い方を定めるだけではなく、色、書体、写真、余白、トーンのあり方まで整理することで、ブランドが持つ品格や静けさ、奥行きが継続的に表現される基準をつくりました。
日本文化の背景にある繊細な美意識を大切にしながら、プロダクトそのものの魅力だけでなく、その周辺にある空気感や時間まで感じられるブランド表現を目指しています。
Design
デザイン
カラーリングは、日本の伝統色や和の色彩から着想し、ブランドの世界観にふさわしい落ち着いたトーンで設計しました。フォントは、トラディショナルな印象を持ちながらも、硬くなりすぎず、やわらかさや親しみを感じられるものを選定。日本文化を扱うブランドとしての品格を保ちながら、現代のコミュニケーションにも馴染むバランスを意識しています。
また、写真表現はブランドの印象を大きく左右する重要な要素として位置づけ、ガイドライン内で方向性を定義しました。プロダクトカットだけでは個性が強く出すぎるかつ良くも悪くも単調になってしまうため、空間や情緒を感じるイメージ写真も含めながら、写真の種類をカテゴライズ。ブランド全体としてどのような視覚体験をつくるべきかを整理しています。
日本の美意識に通じる「陰」と「陽」のような考え方も参照しながら、静けさのある写真と動きや気配を感じる写真のバランスを設計。プロダクトそのものだけでなく、その背景にある文化や空気感まで伝わるブランドコミュニケーションの指針策定を目指しました。
Credit
Client:SAYU S.p.A.
Project Management:Azusa Kamada
Art Direction & Design:Yurika Omoto(COYOTE)
Background
背景
子どもの視点を取り入れたものづくりや社会づくりを推進する「キッズデザインアワード」のビジュアルコミュニケーションデザインを担当しました。
既存のロゴは存在していたものの、ブランド全体を象徴するキービジュアルや、継続的に認知を広げていくためのデザインアセットは十分に整備されていませんでした。
そこで本プロジェクトでは、アワードの思想をより多くの人へ届けるため、キービジュアルを起点としたビジュアルコミュニケーションを設計。2021年に制作した世界観を軸に、2022年も継続して展開しました。
Concept
コンセプト
キッズデザインアワードが掲げるテーマは、「子どもの視点から社会を見ること」。
子どもたちは、大人が見過ごしてしまう景色や価値に気づくことがあります。その視点こそが、新しい社会や暮らしを生み出すきっかけになる。団体の活動の根っこにある思想をさらに発展させ、ブランド全体へ展開できるビジュアルシステムとして設計しました。
Design
デザイン
本プロジェクトでは、子ども向けのアワードでありながら、子どもの写真に頼った表現は採用しませんでした。目指したのは、「子どもらしさ」を見せることではなく、「子どもの視点」を伝えること。
2021年のキービジュアルでは、大人が歩く道と、そのすぐそばにある子どもだけが気づく新しい視点を一枚のビジュアルで表現しました。コピーとグラフィックだけでブランドメッセージを伝えることで、新たなかたちのコミュニケーションを目指しています。
Credit
Client: KIDS DESIGN AWARD
Project & Art Direction :Shogo Otani(301 INC.)
Design:Yurika Omoto(COYOTE)
Background
背景
飲食に携わる職人たちの価値を、より広く社会へ届けていくこと。そして、「職人と職人」「職人と社会」をつなぐプラットフォームとなること。
そんな思想のもとに設立された「INTUITIONS」のブランディングプロジェクトを担当しました。
優れた職人ほど、高い技術力や豊かな経験を持ちながらも、その価値を社会へ伝えるためのブランディングや事業づくりに課題を抱えている。INTUITIONSは、そうした職人の価値と社会とのあいだにあるギャップを埋めるために立ち上がったプロジェクトです。
職人集団であり、同時に橋渡しをするプラットフォーマー的な側面を持つINTUITIONSの姿勢を明確に伝えるため、ロゴ、Webサイト、名刺、フォトディレクションなどを通して、その思想をブランドとして可視化しました。
Concept
コンセプト
ブランド名「INTUITIONS」の由来は、職人たちが長年の経験を通して培ってきた「直観(Intuition)」です。価値ある料理は、知識や技術だけではなく、数え切れない経験の積み重ねによって磨かれた職人たちの直観から生まれます。
一人ひとりが持つ専門性や感性を掛け合わせることで、幅広い分野のプロジェクトへ新しい発想と確かな品質を届けること。そして、「職人と職人」「職人と社会」をつなぐ存在となることをブランドの理念としています。
Design
デザイン
ロゴは、パティシエにとって象徴的な道具である「ホイッパー」をモチーフにデザインしました。
紋章のようなーー例えば、剣が交差するようなーー構成を取り入れることで、職人集団としての誇りや専門性、そして確かな技術を象徴するエンブレムとして設計しています。
Webサイトでは、シングルページという構成要件を逆手にとり、道具、卵、調理工程などの写真がスクロールに合わせて順番に現れ、一つの料理が完成していくプロセスを表現。職人の思考や手仕事が積み重なり、一つの価値が生まれる過程そのものをブランド体験としてデザインしました。
また、名刺にはロゴに含まれる斜めのラインを引用し、細い金色の箔押し加工を使って展開。シンプルな中にも上質さを感じられる仕様とし、職人集団としての信頼感やブランドの世界観を増強することを計画しました。
Credit
Client:INTUITIONS
Project Direction:Shogo Otani(301 INC.)
Art Direction:Yu Miyazaki(MY HEAD LLC.)
Design:Yurika Omoto(COYOTE)
Photography:Comura Mai
Background
背景
横浜ランドマークタワー展望フロア「SKY GARDEN」のリニューアルプロジェクト。展望フロアとしての機能に加え、カフェをはじめとする新たな滞在体験を提供する施設へとアップデートされるタイミングで、プロモーションビジュアルの制作を担当しました。
従来の「景色を見る場所」というイメージから一歩踏み込み、景色とともに思い思いの時間を過ごせる場所として、新たな施設価値を伝えることが本プロジェクトの目的となりました。
Concept
コンセプト
コンセプトは、「どんな空の日も、過ごしたくなる場所。」
展望台というと、晴れた日に訪れる場所という印象が強くあります。しかし、空の表情は晴れだけではありません。
雨の日も、曇りの日も、夕暮れも。
その日、その時間にしか出合えない景色があり、その景色とともに過ごす時間にも価値があります。
SKY GARDENを、天候に左右される観光スポットではなく、空の変化を楽しみながら思い思いの時間を過ごせる場所として再定義することを目指しました。
Design
デザイン
プロモーションビジュアルでは、景色そのものを主役にするのではなく、その景色の中で過ごす人々の時間に焦点を当てました。
晴れの日だけではなく、雨や曇りといったさまざまな空模様を取り入れることで、「どんな日でも訪れたくなる場所」というブランドメッセージを視覚的に表現しています。
また、展望フロアに新設されたカフェで過ごす時間や、窓辺で思い思いに景色を眺めるひとときなど、施設での滞在そのものが魅力として伝わるビジュアルコミュニケーションを設計しました。
「景色を見る場所」ではなく、「景色とともに時間を過ごす場所」。
その新しい価値を、一連のプロモーションビジュアルを通して表現しました。
Credit
Client:SKY GARDEN
Direction:Shogo Otani(301 INC.)
Art Direction:Yu Miyazaki(MY HEAD LLC.)
Graphic Design:Yurika Omoto(COYOTE)