Launch 2023.12

Background

背景

日本全体で高齢化が進み、地方の過疎地域を中心に、食料品や日用品といった日常の買い物に困難を抱える方が増えています。こうした状況は社会問題としてメディアでも取り上げられ、「買い物難民」「買い物弱者」といった言葉で報道されることもあります。

「とくし丸」は、こうした方々に向けて、軽トラックで地域に直接訪問する「移動スーパー」の取り組みです。軽トラックには、お刺身や野菜といった生鮮食品をはじめ、お惣菜やお菓子、トイレットペーパーなど、生活に欠かせない品物が満載。「おばあちゃんのコンシェルジュ」を目指し、利用者のQOL(Quality of Life)を守る意義ある活動を行っています。

販売パートナーを募集するにあたり、まだ見ぬ仲間に認知や共感をしてもらうため、これまでの採用ビジュアルとは異なる、とくし丸の採用ポスターのビジュアルづくりが課題となっていました。

Concept

コンセプト

わたしたちは、とくし丸の採用ポスターにおけるビジュアルづくりを通して、「新たなキャリアをスタートしようとする人の背中を、そっと押すビジュアルコミュニケーション」を目指しました。

そのために提案したのが、「さぁ、出発。」という極めてシンプルなコンセプト(コピー)です。Uターン・Iターンでドライバーになる方、子育てが落ち着き仕事を再開する方、長年勤めた会社を早期退職して新たな挑戦に踏み出す方、ご夫婦で一歩を踏み出す方。さまざまな背景や思いを抱えた人たちにとっての“はじまり”と、実際の業務風景とが重なり合う情景を、この一言に凝縮しています。

また、この言葉の裏には、個人事業主として事業を始めることへの不安があることも前提にしています。それは極めて自然で、正しい感覚です。だからこそ、その不安と同じか、それ以上に、これから始まる日々への希望や高揚を想像してほしい——そんな想いも、この一言に込めています。

Design

デザイン

デザインは、コピーの訴求力を最大限に引き出すため、「図」としての要素は、装飾を徹底的に削ぎ落としています。一方で「地」となるビジュアルには、とくし丸の活動エリアに流れる空気や温度、商品を積み込み、これから出発する直前の気配を込めました。それらを山村地帯と市街地をつなぐ一本道の風景に集約することで、説明せずとも直感的に「(なんとなく)わかる」体験をつくっています。

とくし丸の販売パートナー募集ポスター掲載イメージ

Credit

  • Client:TOKUSHIMARU inc.
  • Director:Junki Takizawa(COYOTE)
  • Art Director:Junki Takizawa(COYOTE)
  • Design:Yurika Omoto(COYOTE)

Background

背景

兵庫県宝塚市にオープンしたカフェ「TOBERA」のブランディングプロジェクト。
TOBERAは、若き女性店主が、近隣の老舗喫茶「YURI COFFEE」とのご縁をきっかけに創業したカフェです。
近年、オークションロットや特殊精製の豆を扱うスペシャルティコーヒー専門店が広がりを見せる一方で、コーヒーを日常的に飲まない人や、味や選び方を難しく感じる人にとっては、少し敷居の高い場所も増えています。
店主自身も、かつてはコーヒーが得意ではありませんでした。さまざまな店を巡り、少しずつ飲めるようになり、豆ごとの味や風味の違いを知っていくなかで、改めて「おいしい」と感じたのが、YURI COFFEEのコーヒーでした。
その後、YURI COFFEEでの勤務経験を経て、自身のお店を開業。「コーヒーが苦手な方や、難しいと感じている方にとって、コーヒーの世界への『扉』を開く場所にしたい」ーーそんな店主の思いから、「TOBERA」というブランドが生まれました。

tobera_ロゴ

Concept

コンセプト

TOBERAが目指したのは、コーヒーが好きな人はもちろん、まだコーヒーと出会っていない人にも開かれた場所であること。店名に込められた「扉」という意味を起点に、コーヒーの世界へ気軽に足を踏み入れられる「入口」のような存在としてのブランドを目指しました。
コーヒーを通して、毎日を少し新鮮な気持ちで始められること。扉を開けるように、今日という一日を前向きに迎えられること。
コーヒーを特別な知識が必要なものとしてではなく、日々の気分を少し明るくしてくれる身近な存在として届けること。そのためのブランドアイデンティティを構築しています。

tobera_ステートメント
tobera_ロゴ

Design

デザイン

核となるブランドアイデンティティは、植物の「トベラ」をデフォルメした葉を軸に設計しました。
種子や実がやわらかく飛んでいく様子をモチーフに、TOBERAがコーヒーの楽しさをまだ出会っていない人へ届けていく姿を表現しています。
また、トベラの葉を持つ手の中に、コーヒーの抽出液を思わせるしずくの形が浮かび上がるーー植物としてのトベラと、カフェとしてのTOBERAの意味が重なるシンボルを計画。シルエットもカチッとした正円にはせず、少し楕円のような柔らかさを残すことで、TOBERAに必要不可欠な“親しみやすさ”を醸成しています。

tobera_ポスター

さらに、基本デザインアセットとして「TOBERAちゃん」という匿名性のあるキャラクターを開発。フレッシュな色味と、青空の下を前向き・まっすぐに歩く女の子の姿によって、ブランドの持つポジティブで開かれた空気感を表現しました。
キャラクターの展開量・利用頻度の塩梅に注意しながら、ポスター、ショップカード、名刺、サイン、その他販促ツールなどへ展開。コーヒーに詳しい人だけでなく、これからコーヒーを好きになる人にも自然に届く、やわらかく親しみのあるブランド体験を目指しました。

tobera_ラテベース

Credit

Client:TOBERA
Art Direction:Junki Takizawa(COYOTE)
Design:Junki Takizawa、Yurika Omoto(COYOTE)

Background

背景

オリジナルワインの製造・販売をはじめ、ECサイトの構築やロジスティクスまでを一貫して手がけるhumain社。同社が実験的な取り組みとして立ち上げたオリジナルワイン「Salut!」のラベルデザインを担当しました。
本プロジェクトは、明確なターゲットや販売戦略を前提とした商品開発ではなく、試験醸造を通じてブランドの可能性を探るためのファーストプロダクト。そのため、「誰に売るか」を定義することよりも、まずは一本のワインとしての個性や魅力を形にすることを大切にプロジェクトを進めました。

Concept

コンセプト

まず、試飲を通して強く感じたのは、その軽やかな飲み口でした。熟成をほとんど経ていない短熟ワインならではのフレッシュさは、食事とじっくり向き合う一本というよりも、友人との集まりや最初の乾杯など、気軽なシーンで楽しめる存在。その印象をそのまま商品コンセプトへと落とし込みました。
ネーミングには、英語の「Hi!」に近いニュアンスを持つフランス語「Salut!」を採用。ワインを飲み慣れた人のためではなく、普段あまりワインを手に取らない人にとっても、気軽に「こんにちは」と声をかけるような距離感のプロダクトを目指しています。

ワインSalut!_ラベルデザイン

Design

デザイン

ラベルデザインでは、ワインに多く見られるクラシックで重厚な表現とは対照的に、親しみやすく軽やかな世界観を提案。カジュアルなイラストレーションや丸みのあるフォルム、軽快なタイポグラフィを組み合わせることで、ワインに対する心理的なハードルを下げ、普段あまりワインを飲まない人でも自然と手に取りたくなるデザインを目指しています。
また、明るく軽快なカラーリングを採用することで、気負わず楽しめるプロダクトとしての印象を強化。「Salut!」という名前が持つ「気軽な挨拶」のように、ワインとの新しい出会いや、人と人とのつながりを生み出すきっかけとなる“入口”のような存在になることを目指しました。

Credit

Client:humain.inc
Art Direction:Junki Takizawa(COYOTE)
Design:Yurika Omoto(COYOTE)

Background

背景

カフェブランド「LATTE GRAPHIC」が運営するオンラインストアを、一つのブランドとして再構築するプロジェクト。
これまでECサイトとして運営されていたオンラインストアを、単なる販売チャネルではなく、ブランドの価値観やライフスタイルを伝えるメディアへとアップデートすることを目的に、ネーミング、ロゴ、Webにおけるビジュアルコミュニケーションを制作しました。ECサイトを訪れること自体がブランド体験となるよう、新たなブランドアイデンティティを構築しています。

Concept

コンセプト

ブランド名「Re:URBAN」は、「都市をもう一度見つめ直す」という意味を込めて301社が提案。LATTE GRAPHICが大切にしている「都市の中で豊かな時間を過ごす」という価値観を、店舗だけでなくオンラインでも体験できるブランドを目指しています。
慌ただしく過ぎていく都市生活の中で、ふと立ち止まり、自分らしい時間を取り戻すこと。その穏やかな時間の価値を、ブランド全体を通して表現することを計画しました。

reurban_ロゴデザイン
reurban_WEB

Design

デザイン

ロゴは、過度な装飾を施すことなく、タイポグラフィを基軸としたミニマルなデザインで構成しました。
都市で暮らす人々が、一息つき、心を整え、ゆったりと過ごす時間を表現するため、モダンさと落ち着いた余白感を纏ったロゴタイプを設計。静かな存在感を持つブランドアイデンティティを目指しています。
Webサイトにおけるビジュアルコミュニケーションでは、ECの機能性だけではなく、ブランドの世界観が自然に伝わる体験を重視。都市とカフェが心地よく共存する風景をテーマに写真を撮影・選定し、オンライン上でもLATTE GRAPHICらしいライフスタイルを感じられるデザインへと展開しました。

reurban_WEB

Credit

Client:LATTE GRAPHIC
Project & Art Direction:Shogo Otani(301 INC.
Design:Yurika Omoto(COYOTE)
Photographer:Eichi Tano

Background

背景

アパレルブランドなどの利用を想定したスペース・スタジオを提供する「PORTE GROUP」のブランドアイデンティティおよびWebサイト制作プロジェクト。
PORTE GROUPが提供する空間は、撮影や展示、イベントなど、さまざまなブランドの表現の場として活用されます。そのため、空間そのものが強く主張するのではなく、利用するブランドや、そこで生まれるビジュアルを引き立てることを重視。余白を大切にした、静かで品のあるブランド表現を目指しました。

Concept

コンセプト

ブランド名「PORTE」は、フランス語で「ドア」を意味する言葉です。さまざまなブランドが出入りし、新しい表現や出会いが生まれる場所であることから、「扉」をブランドの象徴として捉えました。
扉は、外と内をつなぐ境界であり、次の体験へ進むための入口でもあります。その扉がいくつも重なり合い、新しいかたちや可能性が生まれていくイメージを、ブランドアイデンティティの中心に据えました。

PORTE GROUP_ロゴ

Design

デザイン

ロゴは、「扉」が重なり合うことで新しい形が生まれていくイメージをもとに設計しました。
シンプルな構成の中に、空間への入口や、ブランド同士が交差する場としての意味を込めています。スペース・スタジオという性質上、ロゴ自体が過度に主張するのではなく、さまざまなブランドや写真、空間利用の文脈に自然と馴染む佇まいを意識しました。
WEBサイトでは、スペースそのものを“箱”として捉え、味付けしすぎないシンプルなデザインを採用。今後、さまざまなブランドの写真や利用事例が並んでいくことを前提に、掲載されるビジュアルが主役になる画面設計を行いました。
余白を活かした構成とミニマルな情報整理によって、スタジオの機能や魅力を伝えながらも、利用するブランドの世界観を受け止められる体験を目指しています。

PORTE GROUP_WEB
PORTE GROUP_WEB
PORTE GROUP_WEB

Credit

Client:Urban Sharing Co., Ltd.
Art Direction & Design:Yurika Omoto(COYOTE)

Background

背景

ギャラリーやスペースを貸し出すタイムシェアリングサービス「MEANWHiLE」のWebサイト制作プロジェクト。
MEANWHiLEは、インスピレーションに出会える空間を分かち合うことを目指したサービスです。単に空間を時間単位で貸し出すのではなく、それぞれの場所が持つ雰囲気や背景、そこで生まれる体験まで含めて利用者へ届けることを目指しています。
COYOTEでは、サービスの世界観を伝えるWebサイトのディレクション、アートディレクション、デザインを担当しました。

meanwhile_web

Concept

コンセプト

一般的なレンタルスペースのWebサイトでは、広さ、金額、立地、設備といったスペック情報が主な訴求軸になりがちです。
一方でMEANWHiLでは、建物や空間が持つストーリーそのものをきっかけに、利用者が「ここを使ってみたい」と感じることを大切にしました。
空間を単なる箱としてではなく、展示や撮影、イベント、制作活動など、新しい使い方を想像させる場所として伝えること。そのために、スペックよりも先に空間の“質感”や“余白”、そこで過ごす時間が伝わるWeb体験を計画しました。

meanwhile_web

Design

デザイン

デザインでは、写真を大きく扱い、空間そのものをゆったりと眺められる構成を重視しました。
過度な装飾や情報量を抑え、余白を活かすことで、建物や空間が持つ質感、光、静けさ、奥行きが自然に伝わる画面設計を行っています。
また、単にスペックを確認するためのサイトではなく、空間に触れながら使い方を想像できるよう、写真とテキストの関係性を丁寧に整理。閲覧者がその場所の物語に入り込み、自分なりの活用方法を思い描けるWebサイトを目指しました。

meanwhile_web

Credit

Client:brackets Inc. 
Direction:Yurika Omoto(COYOTE)
Art Direction & Design:Yurika Omoto(COYOTE)

Background

背景

化粧品ブランド「LFREAL」のフォトディレクションプロジェクト。
従来のビジュアルは、清潔感がありながらもややかっちりとした印象が強く、30代後半から40代に向けたトーンとして見えやすい状態でした。
一方で、今後は20代後半から30代程度の層に向けて販売を強化していく方針があり、ターゲットに合わせて写真表現の印象を刷新する必要がありました。
本プロジェクトでは、フォトディレクションを通して、LFREALが持つ潤いや瑞々しさの価値を、より軽やかで現代的なトーンへと整えることを目指しました。

Concept

コンセプト

目指したのは、清潔に整った静物写真に留まらず、肌や暮らしに潤いが広がっていくような瑞々しい写真表現です。
化粧水系プロダクトとしての機能感を伝えながらも、説明的になりすぎず、若いターゲットが直感的に手に取りたくなる爽やかさや心地よさを重視しました。
静的で硬い印象から、光や水分、動きのある表現へ。ブランドの印象を、よりフレッシュで親しみやすい方向へアップデートすることをコンセプトとしています。

LFREAL_プロダクト

Photo direction

フォトディレクション

撮影では、かっちりと整えられたプロダクトカットではなく、躍動感やしずる感のある表現を意識しました。
潤いや水分感が伝わるよう、光の入り方や質感、構図を調整し、化粧水らしい瑞々しさが感じられるビジュアルを設計。プロダクトそのものの清潔感は保ちながらも、より軽やかで爽やかな印象に見えるトーンを目指しました。
また、若い世代に向けたコミュニケーションとして、過度に高級感や落ち着きを強調するのではなく、日常の中に自然に取り入れられる親しみやすさも意識し、ビジュアルコミュニケーションのあり方を刷新しました。

Credit

Client:KANSAI-KOSO CO,LTD.
Project Direction & Management:U.S Inc.
Photo Direction:Yurika Omoto(COYOTE)
Photographer:Rintaro Kanemoto

Background

背景

ホテルやレストラン、商業施設などの企画・設計・運営を国内外で手がけるUDS株式会社が運営する「ホテル エディット 横濱」。その1階にある飲食スペースのリブランディングプロジェクトです。
場所柄から、ランチタイムは多くの人に利用されていましたが、それに比べてモーニングタイムは利用率が低い状態にありました。
ホテル利用者だけでなく、地域の人々にも選ばれる飲食店へと生まれ変わるため、既存の飲食スペースを新たなブランドとして再構築することになりました。

 

ブランド名も新たに「NOUMU」と命名。ロゴやWebサイト、ショップツールまで一貫したブランド体験を設計しました。

noumu_イメージビジュアル

Concept

コンセプト

ブランド名の由来は、「濃霧(のうむ)」。

 

朝、霧の中でぼんやりと目を覚まし、一杯のスープを口にすることで少しずつ身体も意識も目覚めていく——そんな朝(朝靄)の感覚をブランドコンセプトとして設計しました。
料理の主役となるスープを軸に、食事をすること自体を「目覚めの体験」として捉え、ブランド全体へと展開しています。

noumu_コンセプト
noumu_メニューパンフレット

Design

デザイン

ブランドロゴは、スープ皿を真上から見たシルエットをモチーフにデザインしました。ブランド名の「O」は器を象徴する円形として設計し、スープというブランドの象徴的な存在をシンプルな形で表現しています。

ロゴだけではなく、パンフレットなどのツールにも「霧が晴れていく体験」というコンセプトを反映。メニューでは、スモーキーなグレーから始まり、ページをめくるごとに明るい写真が現れる構成とすることで、朝の目覚めを一冊の中で体験できるデザインとしました。
また、Webサイトではスクロールに合わせて写真のぼかしが徐々に晴れていく演出を採用し、ブランドコンセプトをデジタル上でも体感できる設計としています。

 

ロゴやグラフィックを制作するだけではなく、訪れる前から食事を終えるまで、「目覚め」という一つの体験を一貫してデザインしたプロジェクトです。

noumu_Tシャツ
noumu_店舗スペース
noumu_店舗スペース

Credit

Client:UDS株式会社(ホテル エディット 横濱
Produce & Direction:Junpei Mizobata(VOID INC.
Art Direction & Design:Yurika Omoto(COYOTE)
Copy Writing:Yuka Akashi
Photographer:Eichi Tano
Food Direction:Asaka Nishimura