Background
背景
株式会社meetmeが展開するドッグジャーキーブランド「SOLOOP」のブランディングプロジェクト。
狩猟やジビエ事業のなかで生まれる肉の一部を、ワンちゃん用のジャーキーとして活用し、新たな循環へつなげていく。ただジャーキーを販売するだけではない循環の仕組みをデザインしていくプロジェクトの、コンセプト開発、ロゴ、パッケージデザインを担当しました。
ジビエを扱う事業では、捕獲した命をどのように無駄なく生かし、次の価値へとつなげていくかが重要なテーマになります。SOLOOPは、単にペット向けの商品を販売するのではなく、これまで十分に活用されてこなかった肉に新たな役割を与え、その売上の一部を動物保護団体へ還元することで、命の循環を社会のなかに実装していくmeetme社の理念をカタチにしたプロジェクトです。
その思想を軽んじず、一方で重く見せすぎず、“日常のなかで自然に手に取れるブランドとして成立させること”が、本プロジェクトの出発点となりました。

Concept
コンセプト
命を、次の命へつなぐーー
meetme社の根底にある「命の循環」という理念を軸に、生命や魂を意味するSOULと、循環や連なりを意味するLOOPを掛け合わせ、「SOLOOP」というブランド名が生まれました。
意味だけでなく、音の響きや文字としてのまとまり、ドメインとして使用した際の可読性や審美性も含め、ブランドとして長く育てていける名称のあり方を模索。社会的な背景を持ちながらも、親しみやすく、動物との暮らしのなかに自然に入り込める存在になることを目指しています。
狩猟によって得られた肉が商品となり、その購入が動物保護の活動につながっていく。ひとつの命を起点に、別の命を支える流れが生まれること。その循環そのものを、ブランドの存在意義として設計しています。



Design
デザイン
ロゴは、シンプルなロゴタイプをベースに設計しました。SOLOOPはパッケージを中心に生活者と接することが想定されるため、常に商品に寄り添うロゴが、情報やビジュアルと競合しないことを重視。さまざまなタッチポイントへ展開した際にもハレーションを起こしにくい、抑制のある造形としています。
一見すると端正でシンプルなタイプフェイスでありながら、細部にはほのかな有機性を持たせました。文字の硬さを和らげる微細なニュアンスによって、命や動物に関わるブランドとしての温度を表現しています。
また、「P」の形状には犬のシルエットを組み込みました。ペットカテゴリーのデザインコードとしてよく見られる表現ではあるものの、それを悪く捉えることはせず、ユーザーフレンドリーなビジュアルコミュニケーションをする上で入れるべき要素ーー前提条件ーーであると判断し、アイコニックさの表現として、ワンコシルエットを加えています。


1stプロダクトとなるジャーキーのパッケージは、明るくカジュアルなビジュアルで展開しました。
本商品は、売上の一部を動物保護団体へ寄付することで、命の循環を促す役割を持っています。その仕組みを広げていくためには、まずブランドを知ってもらい、商品を手に取ってもらうことが必要不可欠。
そこで、社会的な意義を前面に押し出して重たい印象を与えるのではなく、「親しみやすい」「可愛い」「試してみたい」といった琴線に触れるような入口をつくることを考えました。
一般的なドッグジャーキーに見られる、自然派や素朴さを強く打ち出したトーンとはあえて距離を置き、カジュアルでモダンなデザインを採用。軽やかな色彩とグラフィックによって商品としての視認性を高めながら、その背景にある社会的な活動や新しい価値観を暗示的に伝えています。
思想を強く語るだけではなく、手に取りやすい商品体験のなかに、その思想を自然に織り込むこと。SOLOOPのロゴとパッケージは、日常の小さな選択が命の循環へとつながっていくための、最初の接点として設計しました。
Credit
Client:meetme Co., Ltd.
Direction & Art Direction:Junki Takizawa(COYOTE)
Design:Myu Aoki(COYOTE)
Illustration:Myu Aoki(COYOTE)