Background
背景
兵庫県宝塚市にオープンしたカフェ「TOBERA」のブランディングプロジェクト。
TOBERAは、若き女性店主が、近隣の老舗喫茶「YURI COFFEE」とのご縁をきっかけに創業したカフェです。
近年、オークションロットや特殊精製の豆を扱うスペシャルティコーヒー専門店が広がりを見せる一方で、コーヒーを日常的に飲まない人や、味や選び方を難しく感じる人にとっては、少し敷居の高い場所も増えています。
店主自身も、かつてはコーヒーが得意ではありませんでした。さまざまな店を巡り、少しずつ飲めるようになり、豆ごとの味や風味の違いを知っていくなかで、改めて「おいしい」と感じたのが、YURI COFFEEのコーヒーでした。
その後、YURI COFFEEでの勤務経験を経て、自身のお店を開業。「コーヒーが苦手な方や、難しいと感じている方にとって、コーヒーの世界への『扉』を開く場所にしたい」ーーそんな店主の思いから、「TOBERA」というブランドが生まれました。

Concept
コンセプト
TOBERAが目指したのは、コーヒーが好きな人はもちろん、まだコーヒーと出会っていない人にも開かれた場所であること。店名に込められた「扉」という意味を起点に、コーヒーの世界へ気軽に足を踏み入れられる「入口」のような存在としてのブランドを目指しました。
コーヒーを通して、毎日を少し新鮮な気持ちで始められること。扉を開けるように、今日という一日を前向きに迎えられること。
コーヒーを特別な知識が必要なものとしてではなく、日々の気分を少し明るくしてくれる身近な存在として届けること。そのためのブランドアイデンティティを構築しています。


Design
デザイン
核となるブランドアイデンティティは、植物の「トベラ」をデフォルメした葉を軸に設計しました。
種子や実がやわらかく飛んでいく様子をモチーフに、TOBERAがコーヒーの楽しさをまだ出会っていない人へ届けていく姿を表現しています。
また、トベラの葉を持つ手の中に、コーヒーの抽出液を思わせるしずくの形が浮かび上がるーー植物としてのトベラと、カフェとしてのTOBERAの意味が重なるシンボルを計画。シルエットもカチッとした正円にはせず、少し楕円のような柔らかさを残すことで、TOBERAに必要不可欠な“親しみやすさ”を醸成しています。

さらに、基本デザインアセットとして「TOBERAちゃん」という匿名性のあるキャラクターを開発。フレッシュな色味と、青空の下を前向き・まっすぐに歩く女の子の姿によって、ブランドの持つポジティブで開かれた空気感を表現しました。
キャラクターの展開量・利用頻度の塩梅に注意しながら、ポスター、ショップカード、名刺、サイン、その他販促ツールなどへ展開。コーヒーに詳しい人だけでなく、これからコーヒーを好きになる人にも自然に届く、やわらかく親しみのあるブランド体験を目指しました。

Credit





Client:TOBERA
Art Direction:Junki Takizawa(COYOTE)
Design:Junki Takizawa、Yurika Omoto(COYOTE)